かなしいことがあったら呼んでね

詩みたいに書いた日記で、日記みたいに書いた詩です

温泉とうまいもん

毎日あくせく働いて
あくせく働いてることなんて当たり前にして
たまの休みに温泉へ行こう

露天風呂に浸かって
どこから出たのかわからないような息を吐く
体があったまることの気持ち良さに
自分が生きていたことを知る

浴衣のパリッとした柔らかさに
ゆるっとした開放感に
もう二度と洋服なんて着るもんかと思う
少し早い時間からおいしいごはん

座れば出てくるちょっといいごはん
適量がいちばんおいしい
お酒は多少飲みすぎたほうが楽しい
明日の朝もゆっくり寝られるし
悲しいことを思い出したら
温泉に溶かしこむ
「ここの温泉は何に効くんですか」
冷え性、肌荒れ、なんでも効きますよ」
「ほんとうですか、それはいいですね」
「疲れてらっしゃるんでしょう、ゆっくりしてくださいね」
「これはこれは、ありがとうございます」
前にそんなことを言われたのはいつだろう
はて、わたしは、ゆっくりしてなかったんだろうか?

温泉とうまいもん
温泉とうまいもん
温泉と、うまいもんに
自然に心をゆるませる
それで自分が生きていたことを知りたい
ゆっくりすることで生きていたことを知りたい

あなたの人生はポエムだろうか?

とどめておけなくて、ずんずんと

終わりがみえてくる

溶けていくコップの中の氷みたいに

わたしの楽しみもそんなふうに誰にも人知れずに終わっていくのだ

あなたの人生はポエムだろうか?

わたしの人生はポエムだろうか?

つまらない小説とわたしの自意識のどちらがおもしろいのでしょうか?

あなたのわけのわからない行動がわたしにはカタルシスだ

見たくないことと聞きたくないこと

ほんのちょっとだけ見てみたいというのが、いちばんおもしろい

きたないことと、かなしいこと

ほんのちょっとだけ見るのが、いちばんおもしろい

だからまだまだわたしはよごれきることができないよ

だってわたしは現実を生きているんだ

そのことが苦しくてかなしくてどうしようもなくてあこがれっていうやつなのかもしれないけれど

わたしはわたしのポエムの中で美しくいたいのかな

またいつかの永遠

今度があっても今度はないことにしようね

クリームソーダのアイスが溶けても

もう飲み干さないと帰れないよ

またいつかなんてことは永遠に永遠なんだ

優しくないふりして突き放すのはやめて

ここでずっと頭狂ってたっていいじゃない

好き勝手してたっていいじゃない

明日を照らすのは自分の持ってる灯体だから

いつでも照らせるし

いつでも消せるんだ

そういうの責任っていうの?

自由っていうの?

あなたが教えてくれたほうを信じるわ

枯れない大きなしあわせを

今日の終わりの儀式だ

とってつけたようなメイクを洗い流す

「なんでもない日がしあわせなんだ」

うるさいうるさいうるさい

あなたはそこでしあわせに暮らしてろ

わたしはもっとしあわせになりたいんだ

じゃまなことばは

全部ながす、ながす、ながす

あふれてくるようなしあわせを

しあわせを

明日はなんとなくなぜかゲットしたい

湧いてでるようなしあわせを

しあわせを

明日はなんとしてもなぜかゲットしたい

名言ぶったことばも

わたしよりしあわせな誰かも

わたしより優れた誰かも

わたしよりふしあわせな誰かも

きえて、きえて、きえて

わたしの中から

枯れない大きなしあわせを

はじめてじゃない夜

今日の夜ははじめてじゃない

一回も外から出なかった

窓から覗くこともしなかった

そんな夜をわたしはもう知っている

わたしが死んだ日と

似たような一日だったことでしょう

世界は

自転している

きみも

自転している

わたしは

空まわり気味だ

公転する

世界をまとって

きみは

今日はいい日だったかな

日曜の夜がいちばんさみしいでしょう

だから明日もはたらきに行くんでしょう

もしもわたしが狂ったときは

もしもわたしが狂ったときは

奇抜なおもしろいものとして

手を叩いて笑ってほしい


もしもわたしが狂ったときは

わたしにはきっと神ができたんだと思う


いつかわたしが狂ったときは

そしてわたしが狂ったときは

世界で何が起こっても平気

みんなわたしに憧れることでしょう

かなしいことがあったら呼んでね

きみが嫌いなだれかのことは

わたしも嫌いだよ

そのだれかがきみのことを嫌いだって言ったなら

きみだって嫌いさ

 

きみがかなしいときには呼んでくれたらうれしいよ

きみといっしょに泣いていたいんだ

だれかが苦しんでるときには

わたしはそのだれかといっしょに苦しむよ

わかってみたいしきっとわかるんだ

きみのこともだれかのこともぜんぶぜんぶ

わかってほしいときには呼んでね

全部きみはわるくないから

 

 

 

 

 

わたしがもともと持っている性質は、今わかってるところによると、「めちゃくちゃ怖がり」ってことと、「共感性がめちゃくちゃ強い」ってことだ。めちゃくちゃ怖がりはまあ置いといて、わたしはだいたい何にだって共感するし、だからそういった方面の感受性がめちゃくちゃ強い。本の中で登場人物が悩めばわたしもめちゃくちゃ悩むし、ハッピーエンドで終わればいっしょにハッピーになれる。それが好きっていうよりは、そういった物の見方しかできないっていうほうが強いような気がする。でもほんとは、わたしはかなしいことを収集してるんじゃないかってときどき思う。

 

 

散文が苦手なので、ブログを書こうと思ったのですが、詩を書いたりしてみた。思ってることを作文にすることがめちゃくちゃ苦手だから、読書感想文の宿題はめちゃくちゃ嫌いだったけど、思ってもないことをたくさん書いた税金についての作文では佳作をもらったことがあります。